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退職した従業員のロッカーやデスクに私物が多く残っている状態ですが、本人と連絡がつきません。電話やメールは応答がなく、私物の引き取りについて記載した書面は宛先不明で返送されてしまいました。このような場合、どのように対応すればよいでしょうか? (厚木市 医療業E社)

 まず、既にご対応されているように、電話やメール、書面等で退職者本人への連絡を試みます。本人が上司や同僚との間で、SNS(LINE等)でやり取りをしていた等の繋がりがある場合は、その者を通じて、会社宛に連絡するよう求めることも考えられます。このような初期対応の段階は、可能であれば、私物の破損、紛失、見たくない物を見られた等のクレームを避けるため、保管状況を維持しておくことが望ましいと考えます。

 

 本人と連絡がついた場合、引き取りの日時を調整し、会社の担当者の立ち会いのもと、会社へ直接引き取りに来てもらうことが望ましいと考えます。本人の希望により自宅へ送ることも考えられますが、先述のとおりクレームを避けるため、可能な限り本人の手で持ち帰ってもらうほうがよいでしょう。

 

本人と連絡がつかない場合、身元保証人や緊急連絡先に連絡を取り、退職者本人への連絡や、私物を引き取ってもらう等の対応を検討することも考えられます。

 

 対応の最中、本人の自宅への発送、身元保証人等による引き取り、また、退職者のロッカーやデスクを他の従業員が使用する等、本人の手によらず私物を移動させる必要性が生じる場合があります。その際には、後のトラブルに備えて、私物の状況を写真に撮る等、記録に残しておくことが望ましいと考えます。

 

 上記の対応を経ても本人と連絡がつかず、身元保証人等による引き取りも望めない場合、社内で保管せざるを得ませんが、いつまで保管すべきか、いつ頃処分してよいか、法令や判例において適法と言える明確な基準は示されていません。しかしながら、1~2年以上、本人から会社へ私物に関する問い合わせがないのであれば、私物引き取りの意思がないものと推認できるかと思われます。

 

 実務上は、このような状況に備え「退職日までに私物をすべて持ち帰る」「退職後に残された私物については会社が処分することに異議を述べない」等の文言をあらかじめ記載した退職届の提出を求めるといった対応も考えられます。

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