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イヤホンで音楽を聴きながら仕事をしている社員がいます。何度か注意しましたが、「周囲の雑音が気になるため、音楽を聴いている方が業務に集中できる」と言ってやめません。この場合、どのように対応すればよいでしょうか?(町田市 情報通信業O社)

 当該行動が「職務専念義務」に違反する場合は、注意指導を重ねた上で、なおも改善が見られないようであれば軽い懲戒処分を科すこともできると考えます。

 

 職務専念義務とは、労働者が労働契約に基づき、労働義務を「債務の本旨に従って」履行し、勤務時間中は使用者の指揮命令に服しつつ誠実に業務を遂行すべき義務のことをいいます。

 今回のケースのように業務遂行中に音楽を聴くことは、一般的に業務上の必要性が無く、職務に専念していないと評価されるものといえます。

 

 仮に、当人がそれにより仕事に集中できると主張したとしても、通常、職場には他の従業員もいるので、その音量や種類、頻度などによっては、周囲の従業員の業務効率を低下させてしまうおそれがあります。さらに、適当に仕事をしていると見られることや職場の風紀秩序が乱れてしまうことにもつながります。

 当該社員に対して声を掛けても応答がなかったりするなど問題が見受けられる場合はもちろんのこと、業務や周囲に何の支障も生じさせていないといった特異な状況が無い限り、勤務時間中に音楽を聴くことは職務専念義務違反と評価されるものと考えられます。

 

 この場合、まずは、当該社員に対して職務専念義務および就業規則の規定内容等を説明し、勤務時間中に音楽を聴くことはこれらに違反することとなり、懲戒処分の対象になるのでやめるよう重ねて注意指導します。なお、実務上は、一度注意した後「黙認」している状況をつくらないようにすることが重要です。

 

 また、併せて、音楽を聴きながら仕事をするなど、いわゆる「ながら業務」については、職務専念義務違反に該当することを社内全体に周知すべきと言えます。

 

 順を追って段階的に処分を実施することは、その後の懲戒処分の有効性を担保するためにも重要です。改善が見込まれない場合は、懲戒処分を検討することになりますが、今回のようなケースの場合、まずは譴責といった軽い懲戒処分を実施していくことになると考えます。

 

 

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