現在、介護休業中の社員がいます。人手不足のため、1日4時間でも出社してほしいのですが可能でしょうか?(町田市 建設業N社)
介護休業中は「就労させない」ことが原則となります。本来、「介護休業」とは要介護状態にある対象家族(※)の介護のため、休業期間中の労務提供義務を消滅させる制度であり、会社の一方的な命令により休業期間中に就労させることはできません。また、労使が合意すれば、従業員から休業期間中の就労の申出ができるという制度にもなっておりません。
※対象家族とは、配偶者(事実婚を含む)、父母、子(養子を含む)、祖父母、兄弟姉妹、
孫、配偶者の父母とされています。
しかし、休業中の従業員のみが対応できる業務に緊急事態が発生した場合等、やむを得ず就業してもらうことが必要となる場面もあるかと思います。その場合、会社からの一方的な命令で就業させることはできませんが、労使の話し合いにより、従業員本人が同意すれば「一時的・臨時的」に就労してもらうことは、法的にも可能です。
なお、その就労要請に本人が応じなかったからといって、当該社員に人事考課等で不利益な取り扱いをしてはならず、また、対応にあたった者から嫌がらせ行為等が起きないように必要な措置を講じることも必要となります。
また、休業期間中であっても実際に業務に従事した労働時間に対しては、賃金を支払わなければなりませんが、就労日数や支払われた賃金が一定の基準を超えてしまうと「介護休業給付金」が減額または不支給となる場合があります。
したがって、従業員本人の同意を得て「一時的・臨時的」に就労させる場合であっても、その就労日数や支払う賃金額には注意が必要です。「介護休業給付金」の支給に影響を与えるほどの就労日数や賃金額が発生するような就労を求める場合については、のちにトラブルとならないよう、給付金への影響も含めて十分な説明を行い、本人が納得した上での就労とすべきと考えます。